アドバイス

最近友人が他の人にアドバイスするところに立て続けに居合わせた。そこで思ったこと。アドバイスって経験だけではダメで、相当の想像力がないと、役に立つことが言えない。


同じようにリサーチして論文書こうとしてても、人それぞれのやり方ってあるし、視点ってあるから、エネルギー政策史に興味があるって言ってる子に「労働者の生活史をするべき」って言うのは迷惑だ。トピックや視点を変えろというアドバイスは絶対あってはならないと思う。学者の命の部分だから。


こないだは、ある40代の博士生が「絶対職業についてからじゃないとPhDに行くべきじゃないわ。私はもしストレートで大学から行ってたら全然違ってたと思う。」って言ってるのを聞いて苦笑した。他のことやってから始めた方がいいのは同意するが、それも人によって性格も情況も全然違うだろう。それにこの彼女とは学会で何回も同席したが、可哀想になるくらい、できない。誰が彼女に学問をやれって薦めたのだろう。全然あってないのに。だからこれを聞いた時は、「全然違ってた方が良かったのかもね〜」って言いそうになった。危ない。


いくらアドバイスを求められたからって、自分の生き方を押し付けちゃいけない。自分が真似すべきモデルだなんて考えられるのって不思議。私もかなり異端なリサーチの仕方してるから、頑張れって言ってくれる人は少数で、かなり懐疑的に見る人がほとんど。そういう時は「あ〜、想像できないんだな」って思う。それはそれでいいけれど。


とにかく他人のふり見てなんちゃら。